岩戸小学校 いじめ防止基本方針

令和6年4

【いじめ防止対策推進法 平成25928日施行】より

13条 学校は,いじめ防止基本方針又は地方いじめ防止基本方針を参酌しその学校の実情に応じ,当該学校におけるいじめの防止等のために対策に関する基本的な方針を定めるものとする。

22条 学校は,当該学校におけるいじめ防止等に関する措置を実行的に行うため,当該学校の複数の教職員,心理,福祉等に関する専門的な知識を有する者その他の関係者により構成されるいじめの防止等の対策のための組織を置くものとする。

 

1 いじめ問題に対する考え方

 本校は,「いじめ防止対策推進法」を受け,基本方針を策定し,以下のような考え方でいじめ問題に取り組む。

 いじめはどの子どもにも起こりうる,どの子どもも被害者にも加害者にもなりうるという事実をふまえ,児童の権利が守られ,児童をいじめに向かわせないための未然防止に,すべての教職員が取り組むことから始めていく必要がある。

 未然防止の基本となるのは,児童が周囲の友人や教職員と信頼できる関係の中,安心・安全に学校生活を送ることができ,規律正しい態度で授業や行事に主体的に参加・活躍できるような授業づくりや集団づくり,学校づくりである。児童に集団の一員としての自覚や自信が育まれることにより,いたずらにストレスにとらわれることなく,互いを認め合える人間関係・学校風土を児童自らがつくり出していくものと考える。

 全児童,教職員が「いじめは犯罪である」という共通理解のもと,「いじめは絶対 しない させない 許さない」という姿勢で臨むようにする。

 

2 組織「いじめ対策委員会」の設置

(1) 構成員と役割

構成員

校長 教頭 主幹教諭 生徒指導主任 学年部チームリーダー

特別支援コーディネーター 養護教諭 スクールカウンセラー

那珂川市教育委員会指導主事 那珂川市児童生徒支援員

  必要に応じて学校運営協議会委員 心理・福祉専門家 

春日警察署スクールサポーター

役 割

【日常】

○学校におけるいじめ防止対策の検証・改善策の検討

○基本方針の策定及び見直し

○いじめアンケートの管理

○取組評価アンケート分析の周知

○情報発信と意識啓発

【発生時】

○問題事象の判断の確立

○協働機関の決定及び協働体制

○情報の収集・記録保管

○いじめ事象の集約,事案への対応

・学級、学年、学校全体への指導方針、内容の決定

・被害及び加害児童への短期・長期支援

・保護者対応

○重大事態への対応

(2) 開催時期

 ・定例会議 月1

 ・緊急時

 

 

 

3 いじめ未然防止,いじめの早期発見,いじめへの対処の取組

 

(1) いじめ未然防止の取組

 いじめ防止の基本は,すべての児童が安心・安全に学校生活を送ることができ,規律正しい態度で授業や行事に主体的に参加・活動できる学校づくりを進めていくことから始める。そのために、いじめを生まない教育活動の推進を図る。

○ わかる授業づくり

 ユニバーサルデザインの視点に立ち,すべての児童が授業に参加でき,活躍できる授業により児童のストレッ    サーを取り除き、自己有用感、達成感を味わわせる。

○ 生徒指導の徹底

 教基本的生活習慣や、学習習慣の定着を図るとともに、自他の人権を守る資質や能力を育成する。

・時間厳守

・ちがいを理解する集団づくり

・発表の仕方,聞き方

・「足ピタ 背ピン」姿勢の保持

○ 日常の意識付け

  「岩戸訓」の唱和や生命尊重や思いやりの心育成のため補足説明を日常的に進める。

○ 道徳教育の充実・日常化

 毎週の「道徳の時間」が魅力的な時間であり,自己の生活を見つめる時間になるようノートによる振り返りの時間を充実させ、自尊感情を高めることにつなげる。

 

○ 学級活動の充実

 学級の諸問題を児童の力で解決していく力を身に付けさせる。そのため、学級活動や児童会活動、学校行事等において、一人一人の自己有用感や連帯感、集団への所属感、人間関係を構築する力、ストレスに適切に対処する力を育む。

 

○ 岩戸ほっとタイムの充実

 自尊感情を高めるための学習を全学級で実施する。また、自分だけでなく周りのよさにも気付いたり、自分との違いを認め受け止めたりできる態度の育成を図る。

 

 

(2) いじめの早期発見の取組の充実

 

・毎月のいじめアンケートと実施と教育相談

いじめに特化した無記名アンケートの実施と教育相談週間目撃情報を収集する体制づくり (B部会での情報整理と共有)

・保護者チェックリストの実施(学校便りに掲載)

・相談ポストの周知と管理

・「24時間子どもSOSダイヤル」カード配付

 

 

(3) 早期対応と継続的指導の充実

 

  「いじめ対策委員会」が中核となって対応する。

事実関係の把握

・いじめとして対応すべきか否かを判断

・学級指導や学年集会,場合によっては全校集会等での指導内容の決定

・被害及び加害児童への支援内容(短期及び長期)の決定

・協働機関の決定と協働体制の確立

・保護者対応

 

(4) 地域・家庭との積極的連携

・「保護者チェックリスト」の活用を中心とした啓発活動の推進といじめサインの発見・学校への報告による早期対応

・PTA行事の成人講座や懇談会等におけるいじめ問題に関する研修会の実施

・学校便りや保健だより、いじめ問題啓発リーフレット等を活用した、いじめ防止対応への学校の取り組みを理解及びいじめ防止対応への意欲の向上

・家読や読み聞かせ、食卓での会話など、親子でのふれあい活動の推進

・地域見守り活動(パトロール活動)を通して、地域におけるいじめを見かけた際の声かけ及び学校への報告

 

(5) 関係機関との密接な連携

・市いじめ問題対策連絡協議会

・市教育委員会

・スクールカウンセラー,スクールソーシャルワーカー,スクールサポーター

・警察(犯罪行為として取り扱われるべきと認められる事案)

・福岡県教育センターの教育相談

・福岡教育事務所(サポートチーム、いじめ問題等学校支援チーム)

 

 

(6) 重大事案への対応

 

 重大事案については,国が示したフローチャートに従い,学校の設置者の判断に応じて動く。

 

 

4 ネットによるいじめの対策

 保護者をはじめとする関係者に対して説明の機会をとらえて,スマートフォン等を通じた有害情報の危険性や,SNSやライン利用に関る危険性及びその対応策について啓発活動を積極的に行うとともに,関係機関等との連携を図り,「ネット上のいじめ」の実態把握や早期発見に努める。

情報モラル教育の実施

・保護者と学ぶ規範意識育成事業の実施 (学習参観・懇談時)

 

5 報告体制 (「いじめ発生時の初期対応基本マニュアル)

 問題事案が発見された場合は,速やかに別紙「いじめ発生時の初期対応基本マニュアル」に沿って報告する。

 

6 職員研修

 いじめの問題への指導力の向上のため、「いじめ問題に対する理解と対応」「教職員の人権感覚の育成」の視点から、いじめ問題に適切に対応する研修の充実を図る。

・学校いじめ防止基本方針の共通理解を図る研修の実施 (4)

・「いじめの早期発見・早期対応の手引」を活用した研修会の実施

・専門家を招聘した研修会の実施 

・人権に関する知的理解や人権感覚の高揚のための研修

・授業公開や交換授業等の実施

・(一人一人に対するきめ細かな児童理解の在り方、互いに尊重し合う人間関係を育てる学級経営の在り方、望ましい教室・言語環境づくりなどへの指導・助言)

 

 

 

10 取組状況調査

 学校評価の一環として検証を行う。「岩戸ほっとアンケート」「教師取組評価」を実施し,その結果をふまえて「いじめ対策委員会」は取組が適切に行われたか否かを検証する。課題に対しては,その原因を分析して改善を図る。これらのことを全職員に周知する。

・「岩戸ほっとアンケート」

・毎月実施しB部会で集約する。その後、リーダー研修会で状況を報告し、リーダー会で取り組みの検証を行う。

・「教師取組評価」

・学期に1回実施し、教頭が集約する。その後、職員会議において取り組み状況を報告し、検証を行う。

 

11 学校評価・教員調査

 年間評価計画にそって,取組評価を行う。(7月 12月)また,評価結果を学校運営協議会に報告し,第三者の視点から評価の妥当性について意見をもらう。